アテローム 血栓 性 脳 梗塞。 重度の脳梗塞の方の後遺症とリハビリについて

アテローム血栓性脳梗塞とは?原因、症状、治療について解説

アテローム 血栓 性 脳 梗塞

『看護のための病気のなぜ?ガイドブック』より転載。 昭和伊南総合病院健診センター長 〈目次〉• 10.• 11.• 12.• 13.• 14.• 15.• 16.• 17. 脳梗塞ってどんな病気? とは、のが詰まることによって、その血管が支配する脳細胞が状態になり、壊死した状態です。 脳梗塞、脳、くも膜下出血を合わせて脳血管障害といいます。 脳梗塞は脳血管障害の中で最も発症率が高く、約75%を占めます。 脳出血は15〜20%、くも膜下出血は5〜10%前後です。 また、脳血管障害の中で最も死亡率が高いのも脳梗塞です。 脳梗塞って何が原因なの? 脳梗塞の原因は大きく2つに分かれます。 1つは動脈硬化です。 動脈硬化によって血管内腔が狭くなり、ついに閉塞してしまいます。 これを脳血栓といいます。 もう1つは、血栓による閉塞です。 これを脳塞栓といいます()。 梗塞は大きな範囲に及びます。 図2脳梗塞の臨床分類 脳梗塞の初期症状は、身体の痺れ、舌のもつれ、脱力感、意識混濁などです。 メモ1ラクナ梗塞 ラクナ(lacuna)とはラテン語で、「小さな空洞」という意味。 脳梗塞ではどんな症状が出現するの? 脳梗塞は、初期症状の後、様々な機能障害が出現し、ほとんどは後遺症になります。 出現する機能障害は、血流が途絶えた血管の支配領域によって異なります。 アテローム血栓性脳梗塞とラクナ梗塞は、徐々に症状が進行するケースが多く、心原性脳梗塞は、突然、激しい症状が現れるのが特徴です。 また、頭蓋内圧が上昇するために、、悪心・が出現します。 前頭葉が障害されるとどうなるの? には、手、足、体幹などの中枢、運動性言語野(ブローカ中枢)があります。 また、意欲、、思考、学習、注意などの機能が集中しています。 したがって、前頭葉が障害されると、運動や運動性、性格・人格の変化、障害などが出現します。 運動麻痺は、反対側に現れます。 たとえば、右脳の前頭葉が障害されると、左側の運動機能が麻痺します。 それは、大脳皮質から伸びている運動神経が、の錐体で交叉し(錐体交叉)、反対側に伸びているからです。 神経細胞の交叉は、知覚神経も同様です()。 図3運動麻痺の種類 運動性失語症は、優位半球()の障害で起こります()。 失語症は話す、書く、読む、聞くという4つの機能が全般に障害されます。 表1障害された大脳部位の機能障害 運動性失語症の特徴は、相手の話していることは比較的理解できますが、自分が話すときにスラスラと言葉が出ずに口ごもったり途切れたりすること、読み書きは漢字よりひらがなが困難になることです。 メモ2優位半球 言語中枢は左右の大脳半球のどちらかにあり、存在する方を優位半球という。 右利きの人で数%、左利きの人で30〜50%程度が右半球に言語中枢がある。 総合的には90%以上が左半球にある。 頭頂葉が障害されるとどうなるの? 頭頂葉には、おもに、触覚、痛覚、圧覚、温度感覚などの体性感覚を感じる働きや、身体の姿勢や手足の位置を認識する空間的認識などの働きがあります。 頭頂葉が障害されると、知覚障害、失行症、失認症、ン症候群などが出現します。 失行症は、運動機能には障害がないのに、目的にあった動作や行動ができない状態です。 衣服をうまく着られなく着衣失行症などがあります。 失認症は、視覚や聴覚などには異常はないのに、その感覚情報が何かわからない状態です。 見えているのに、それが何かわからない視覚性失認症や、空間における物の位置関係がわからなくなる視空間失認症(半側空間無視)などがあります。 ゲルストマン症候群とは、失書(書けない)、失算(計算ができない)、左右失認(左右がわからない)、手指失認(手指が認識できない)が出現している状態です。 側頭葉と後頭葉が障害されるとどうなるの? 側頭葉には、聴覚、嗅覚の中枢、聴覚性言語野(ウェルニッケ中枢)があります。 側頭葉が障害されると、聴覚障害や感覚性失語症などが出現します。 感覚性失語症は、優位半球の障害によって起こります。 運動性失語症とは異なり、簡単な言葉の意味もわからなくなることが多いです。 言葉はスラスラ出てきますが、言葉を思い出せないために代名詞が多くなったり、錯語が見られます。 また、読み書きにおいても、錯読や錯書が目立ちます。 後頭葉が障害されると視覚障害や視覚性失認症などが出現します。 メモ3側頭葉の障害 錯語:ともだちをこもだち、タバコをマッチなどと言葉を間違えること。 錯読:椅子を机などと読み間違えること。 錯書:机を椅子などと書き間違えること。 視床や視床下部が障害されるとどうなるの? 視床は、嗅覚を除くすべての知覚情報をや脳幹から中継して、大脳皮質につないでいます。 視床下部は自律神経をつかさどり、生体の恒常性を保ち、摂食、睡眠、体温などを調節しています。 また、の分泌をコントロールしています。 視床が障害されると、知覚過敏、(しゅくどう)、内下方へのが現れます。 の大きさは、正常では3〜5mmです。 それより小さい場合を縮瞳といいます()。 共同偏視とは、両眼が同じ方向に、持続的に偏位している状態をいいます()。 図4散瞳と縮瞳 図5の位置の異常 視床下部が障害されると、ホルモンの分泌異常、体温調節異常、睡眠障害などが現れます。 大脳基底核が障害されるとどうなるの? 大脳基底は、尾状核(びじょうかく)、レンズ核(被殻、淡蒼球)、前障、扁桃体で構成されています。 全体として、姿勢の保持などの運動を調節しています。 大脳基底核が障害されると、、筋緊張の変化などが出現します。 また、視床とレンズ核との間に内包があり、大脳皮質と延髄・脊髄を結ぶ大部分の神経が内包を通っています。 そのため、内包が障害されると、反対側に片麻痺が起こります。 麻痺が反対側に出現するのは、錐体交叉(すいたいこうさ)のためです。 大脳辺縁系が障害されるとどうなるの? 大脳辺縁系(古皮質)は、帯状回(たいじょうかい)、(かいば)などで構成されており、や恐れなどの情動や、記憶に関係しています。 大脳辺縁系が障害されると、発作やコルサコフ症候群などが出現します。 コルサコフ症候群では、最近の事柄の、見当識障害、作話などが現れます。 脳は大脳基底核、大脳辺縁系、大脳皮質(新皮質)の順に進化しました。 小脳が障害されるとどうなるの? には、身体の平衡や姿勢を保持したり、共同運動や細かな運動を調整する働きがあります。 そのため、小脳が障害されると、平衡障害、共同運動の不能、測定障害、企図振戦などが現れます。 平衡障害は、身体のバランスがとれなくなる障害で、真っ直ぐに歩くことが困難になります。 目を閉じただけで倒れてしまうこともあります。 共同運動は、調和のとれた状態で行われる運動のことです。 たとえば、スムーズな動きで歩行できるのは、上肢と下肢のが協調して収縮したり弛緩しているからです。 小脳が障害されると、その共同運動がうまく行われないため、歩行がぎこちなくなります。 また、拮抗筋の相互協調が円滑に行われないために、手の回内・回外()を早く繰り返すといった反復運動が困難になります。 測定障害は、運動する距離をうまく測れなくなる障害です。 たとえば、自分の鼻先に触れようと思っても頬に触れたり、机の上の鉛筆を取ろうと思って手を伸ばしても、行きすぎてしまって上手く取ることができません。 企図振戦とは、小刻みに震えることで、何かの随意運動をしているときに、おもに手に現れます。 たとえば、先述の机の上の鉛筆を取ろうとして手を伸ばしたときなどもそうです。 目標に近づくに従って、震えが激しくなるのが特徴です。 メモ4回外・回内 下肢の外旋・内旋に相当する前腕のねじり運動。 回内は前腕の関節運動の長軸に対して内向きに回転させる動き。 回外は前腕の関節運動の長軸に対して外向きに回転させる動き。 脳幹が障害されるとどうなるの? 脳幹は、左右の大脳・小脳に挟まれた、長さ約10cm、太さ約1〜4cmの小さな部位です()。 図6脳幹の位置 遠心性神経と求心性神経のすべてがここを通り、また嗅神経と視神経以外の第3〜第12の脳神経核が配列されている大事な部位です。 脳幹は、間脳、中脳、、延髄からなり、それぞれが重要な役割を担っています。 上行性網様体賦活系、下行性網様体賦活系という特殊な働きもあります。 上行性網様体賦活系や、・循環中枢がある延髄が障害されると、、呼吸・循環不全が起こり、重篤な状態になります。 中脳や下行性網様体賦活系が障害されると、異常な筋緊張が生じ、四肢を硬直させて伸展・内旋する除脳硬直という体位をとります()。 除脳硬直が見られたときは、重篤な状態です。 図7除脳硬直 延髄にある錐体路(皮質脊髄路)の交叉部が障害されると、交叉性片麻痺や四肢麻痺が起こります。 交叉性片麻痺とは、脳幹部で障害が起こった場合で、一側の片麻痺と、反対側の脳神経麻痺が生じた状態のことをいいます。 麻痺の出現部位は、交叉部のどこが障害されるかによって異なります。 そのほか、嚥下障害やなどが起こります。 メモ7脳幹網様体 脳幹には、神経線維が網の目のように張り巡らされ、そこに神経細胞が数多く分布している。 その神経系を脳幹網様体という。 脳幹網様体には、上行性網様体賦活系と、下行性網様体賦活系と呼ばれる働きがある。 上行性網様体賦活系:知覚情報が脳幹網様体を通過するとき、大脳での知覚情報認識を高めたり、意識状態を保持したりするために、特別な指令を出す。 下行性網様体賦活系:大脳基底核や小脳からの情報に基づき、姿勢の保持や平衡機能を維持するため、筋の緊張を調整する。 脳梗塞が起こるとなぜ頭蓋内圧が亢進するの? 脳梗塞に伴い、頭蓋内圧がするのは、梗塞巣の周囲に浮腫が生じるからです。 脳は硬い頭蓋骨に囲まれて保護されています。 頭蓋骨の中の頭蓋内腔は、大脳鎌や小脳テントという硬い膜でいくつかのスペースに区切られています。 そのスペースの中に軟らかい脳実質が収まっているので、浮腫によって容積が増加すると、頭蓋内圧が亢進するのです。 頭蓋内圧亢進の原因には、浮腫のほかに、、血腫、脳膿瘍などがあります。 頭蓋内圧が亢進するとどうなるの? 頭蓋内圧が亢進すると、致命的な脳を起こすことがあります。 脳ヘルニアとは、脳実質の一部が隣接する腔へはみ出した状態のことです()。 図8脳ヘルニアが起こる部位 頭蓋内圧が亢進すると、最初は、や髄液が頭蓋内から排除されたり、頭蓋内への流入が抑制されたりし、急激に頭蓋内圧が上昇しないように代償機構が働きます。 ところが、病変が大きくなると代償機構が追っつかなくなり、圧迫された脳実質が隣接する腔へはみ出してしまうのです。 そのことにより、もともとその位置にあった脳組織も圧迫されてしまいます。 はみ出した脳実質はゆがんで破壊されます。 はみ出した脳実質により圧迫された脳組織も虚血や変形をきたします。 こうして意識障害や神経症状が起こります。 脳ヘルニアにより、呼吸と循環の中枢である延髄が圧迫されると、救命困難な状態になります。 脳梗塞にはどんな検査が行われるの? 脳梗塞では、CT検査、MRI検査、MRA検査、SPECT検査、脳血管撮影検査などを実施し、梗塞や浮腫の状態を見ます。 CT検査では、脳内の出血や血腫は白く、梗塞による浮腫は黒く写ります。 MRA検査は磁気血管撮影検査のことで、MRIと同様に撮影し、コンピュータの画像処理によって血管だけを写し出します。 血管の狭窄状態を3次元的に評価できます。 SPECT検査は、脳の血流量を測定する検査です。 脳血管造影検査は、腕や大腿の血管から挿入したを、頚動脈や内頸動脈へ到達させ、造影剤を注入してX線撮影する検査です。 脳内の血管の走行がわかります。 脳梗塞にはどんな治療が行われるの? 脳梗塞のには、血栓に対する治療、浮腫を抑制する治療、コントロールが行われます。 5時間以内であれば使用可能です。 おもにアテローム血栓性脳梗塞の進行抑制、心原性脳梗塞の再発予防を目的に行われます。 おもにアテローム血栓性脳梗塞とラクナ梗塞の症状改善を目的に行われます。 浮腫を抑制するためには、高浸透圧利尿薬や薬が与薬されます。 血圧が上昇した場合は出血性再梗塞の危険性があり、血圧が低下した場合は、脳血流量が低下して梗塞巣が拡大することがありますが、降圧治療は1か月以降に開始します。 脳梗塞のは、再発を予防するために、抗凝固薬や抗血小板薬が使用されます。 また、身体機能が障害された場合は、自立に向けてリハビリテーションが行われます。 脳梗塞の看護のポイントは? 脳梗塞の看護では、急性期は、異常を早期発見することがポイントです。 とくに注意すべき異常は脳ヘルニアです。 意識レベルを始めとするサイン、瞳孔、対光反射などを観察し、異常を発見すればただちに医師に連絡します。 慢性期は、機能障害が生じた場合は、残存機能を生かした日常生活援助を行います。 [出典] (監修)山田 幸宏/2016年2月刊行/.

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重度の脳梗塞の方の後遺症とリハビリについて

アテローム 血栓 性 脳 梗塞

心原性脳梗塞• アテローム血栓性脳梗塞• ラクナ梗塞 の3つに分けられます。 では次にこれらの違い、特徴についてみていきましょう。 心原性脳梗塞とは? 心原性脳梗塞は、心臓の主に左心耳や左心房に出来た血栓が脳に飛んできて脳の血管が詰まることにより起こる脳梗塞です。 心房細動(Af)を背景とすることが多いです。 イラストで表すと次のようになります。 突然血栓が飛んできますので、詰まった血管の支配域に一致して広範な脳梗塞を起こすことが多く、症状も• 突然発症• 意識障害• 共同偏視 と重篤なことが多いのが特徴です。 心原性脳梗塞のCT,MRI画像所見は? CTやMRIの画像では、詰まった血管の支配域に一致して皮質を含んだ広範な脳梗塞像として捉えられます。 実際の画像を見てみましょう。 症例 70歳代女性 意識レベル低下、左半身麻痺 頭部CTの横断像です。 左の中大脳動脈領域に一致して、皮質を含んだ低吸収域を広範に認めています。 心房細動もあり、 心原性脳梗塞と診断されました。 関連記事: 次にアテローム血栓性脳梗塞について解説します。 アテローム血栓性脳梗塞とは? アテローム血栓性脳梗塞は 太い血管に粥状動脈硬化が起こることが原因で起こる脳梗塞です。 アテローム血栓性脳梗塞はさらに• 血栓性• 塞栓性• 血行力学性 の3つに分けることが出来ます。 血行性とは、粥状動脈硬化が進行した結果、脳の血管が閉塞してしまい起こる脳梗塞です。 塞栓性とは、粥状硬化に伴って形成された血栓の一部が崩壊し、塞栓子となって末梢の動脈を閉塞して起こる脳梗塞です。 動脈から末梢の動脈へと血栓が飛んで詰まる(閉塞する)ため、artery-to-artery embolismとも呼ばれます。 最後に、血行力学性ですが、もともと動脈硬化で細くなっている脳の血管に、急激な全身の血圧低下や心拍出量低下が加わった結果、末梢部へ血液が行き届かなくなり起こる脳梗塞です。 この3つは言葉で理解するよりも、図と動画で理解する方が理解しやすいと思います。 アテローム血栓性脳梗塞のMRI画像所見は? 先ほども解説したように、アテローム血栓性脳梗塞は、動脈硬化(アテローム硬化)が原因となって起こる脳梗塞です。 動脈硬化というは、一朝一夕で出来るものではなく、時間をかけて緩徐に形成されます。 つまり、脳の太い血管はゆっくりと時間をかけて動脈硬化が起こり細くなっていきます。 すると生体反応として、虚血に陥らないようにとくに末梢に側副血行路が発達します。 ですので、前触れなく急に血栓が心臓から飛んでくる心原性の脳梗塞と比べると、虚血に対する防御態勢がある程度出来ているのがアテローム血栓性脳梗塞です。 これを反映して、脳梗塞が起こった場合でもその被害を最小限にするように側副血行路が活躍します。 MRIの画像においても、心原性脳梗塞が皮質も含んだ広範な脳梗塞に陥るのに対して、アテローム血栓性脳梗塞は基本的に皮質は保たれた状態で深部白質に脳梗塞が起こるのが特徴です。 実際の画像を見てみましょう。 症例 40歳代男性 構音障害 MRIの画像です。 左側が拡散強調像(DWI)、右側がADCと言われる撮影です。 左の頭頂葉の深部白質に拡散強調像で高信号を認め、同部に一致してADCの信号低下を認めています。 これから新規脳梗塞がここに起こっていることがわかります。 その前方にも拡散強調像で高信号を認めていますが、ADCの信号低下は認めていませんので、こちらは古い脳梗塞である陳旧性脳梗塞であることがわかります。 次にFLAIR像と呼ばれる画像を見てみると、拡散強調像で高信号・ADCで信号低下を来している部位は、高信号を示していますので、急性期以降の新規脳梗塞であることがわかります。 一方でその前方の高信号はFLAIR像で高信号となっていますが、黒い抜けを内部に認めていることからも陳旧性脳梗塞であることがわかります。 最後に脳の血管を評価するMRA画像のMIP像と呼ばれる画像です。 左の中大脳動脈(MCA)の水平部(M1)に狭窄を認めていることがわかります。 また中大脳動脈の末梢は右側と比べると左側で描出が不良です。 これらから、左中大脳動脈の狭窄によるアテローム血栓性脳梗塞(なかでも血栓性)と診断されました。 関連記事: 最後にラクナ梗塞について見ていきましょう。 ラクナ梗塞とは? ラクナ梗塞とは、15mm以下の小さな梗塞のことを言います。 ですので、細い小さな血管が詰まることにより起こります。 細い血管とは、上の図の• 深部穿通動脈• 表在穿通動脈 が相当します。 ラクナ梗塞は 高血圧との関連が深く、深部穿通動脈の方が太い血管である主幹動脈、皮質動脈と近いこともあり、ラクナ梗塞は 深部穿通動脈にしばしば起こります。 この深部穿通動脈の末梢が閉塞するのがラクナ梗塞です。 この深部穿通動脈は、大脳深部や脳幹を栄養する血管で、ラクナ梗塞の好発部位としては、• 基底核(レンズ核線条体動脈が栄養)• 視床(視床穿通動脈が栄養)• 橋(傍正中橋動脈が栄養) といったところが挙げられます。 ラクナ梗塞のMRI画像所見は? ラクナ梗塞は15mm以下の小さな梗塞であり、上に挙げた好発部位にしばしば見られます。 MRI画像では、他の脳梗塞と同様に拡散強調像、ADC、T2強調画像、FLAIR像、MRAなどを参考に診断します。 実際の画像を見てみましょう。 症例 60歳代男性 スクリーニング(無症状) 先ほどと同様に左側が拡散強調像(DWI)、右側がADCです。 右の 被殻に拡散強調像で高信号を認めており、同部はADCで信号低下を認めています。 新規脳梗塞疑う所見です。 T2強調像では高信号を認めており、急性期以降の新規脳梗塞( 右被殻のラクナ梗塞)と診断されました。 関連記事: 最後に 脳梗塞の種類・分類について解説しました。 脳梗塞には、• 心原性脳梗塞• アテローム血栓性脳梗塞• ラクナ梗塞 の3つの種類があります。 まずはこの違いを理解しましょう。 心原性脳梗塞は理解しやすいと思いますが、難しいのはアテローム血栓性脳梗塞とラクナ梗塞です。 アテローム血栓性脳梗塞についてはさらに3つに分類されるのが理解しにくくなっている原因ですが、基本は太い血管に動脈硬化が起こることが原因になることです。 3つの分類についても動画解説しましたので理解出来ると思います。 ラクナ梗塞はとにかく細い血管に起こる梗塞と覚えましょう。 参考になれば幸いです。

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アテローム脳梗塞とは?原因と予防、症状

アテローム 血栓 性 脳 梗塞

アテローム血栓性梗塞 アテローム血栓性梗塞の症状 アテローム血栓性梗塞は、脳の血管のうちどの部位が詰まってしまったかによって症状は以下の4種類に分類されます。 中大脳動脈の詰まりによる症状 普通に話すことができなく、相手の言っていることも理解できなくなります。 顔面や皮膚の感覚、そして一方の手足などにマヒが起こったり、 意識障害が起きることもあります。 脳底動脈の詰まりによる症状 眼球の動きに関する障害や意識障害が起きます。 両手足がマヒすることがあります。 内頸動脈の詰まりによる症状 身体の片側で 運動障害や 感覚障害が起きます。 一方の目の視力が一時的になくなることがあります。 会話をしようとしても、相手の言葉が理解できなかったり、言いたい言葉が出てこないなどの症状が見られます。 椎骨動脈の詰まりによる症状 吐き気や嘔吐、目まいなどの症状が見られます。 飲食物が飲み込めない、うまくしゃべれないなど、舌や口の動きに異常が起きます。 なお、こうした症状の多くは 就寝中に発生するケースが多いようです。 アテローム血栓性梗塞の原因 アテローム血栓性梗塞の原因とされるのは、 アテローム動脈硬化でもある 粥状動脈硬化です。 これは、 悪玉コレステロールが血管の壁の中に入ってしまって、ドロドロの固まりができてしまう動脈硬化の一種。 このドロドロの固まりが 粥腫(じゅくしゅ)であり、アテロームもしくは プラークともいいます。 この状態を放置しておくと固まりは大きくなり、血管内部を狭めてしまいます。 それに伴って血液の流れが阻害されることで、動脈硬化に至るわけです。 また、血管がこのような状態で、高血圧になってしまうと、固まりができている部分に負荷がかかって、内壁が破れます。 血管はそれを治そうとするわけですが、いってみればかさぶたのような固まりになるため、これも血流の悪化につながります。 この血管修復時にできる血液の固まりは 血栓と呼ばれるものです。 こうした状況は 生活習慣病ともいわれる高血圧や高脂血症、糖尿病などによって起きやすくなるのも注意すべきポイントです。 アテローム血栓性梗塞の初期症状 脳血管の中でも、比較的太い動脈に血栓が付着し血管が詰まるアテローム血栓性梗塞は、血管が詰まった場所により症状は異なります。 初期症状としては、心原性脳梗塞と同じく、片目が見えなくなる、顔面麻痺が片側におこる、片側の手足の運動麻痺、ろれつが回らない、めまい、吐き気、嘔吐などが挙げられます。 アテローム血栓性梗塞は、心原性脳塞栓症よりは症状が軽いことが多い一方、ラクナ梗塞よりも重くなりやすい脳梗塞です。 また、発症する時間帯としては起床時や睡眠時に起こることが多いのも特徴の一つです。 異変を感じたら、一刻も早く最寄りの病院で診療を受けましょう。 出典: アテローム血栓性梗塞の治療法 アテローム血栓性梗塞の治療は、rt-PA静注に加え、抗血小板剤や抗凝固剤などを使った薬物療法が主流です。 また、発症後は抗炎症作用のあるアルピリンなどの服用も勧められています。 アテローム血栓性梗塞,ラクナ梗塞は当初軽く見えても進行することが多いので発症早期に搬送された場合症状が軽くても使用すべきと考えられる.しかし rtPA静注療法単独では再増悪することが多く当初から神経保護薬,抗血小板療法,抗凝固療法,内皮保護薬などとの併用が必要であると考えられる.また脳主幹動脈の閉塞,及び狭窄を伴うアテローム血栓性梗塞では rt-PA 静注療法が無効の場合,脳血管内治療の追加も考えるべきである. 出典: rt-PA静注療法は、脳卒中発症後4. 5時間以内に採用される治療法です。 rt-PA静注療法は、脳卒中発症から治療開始が早ければ早いほど予後がいいことがわかっています。 こうしたことからも、アテローム血栓性梗塞を発症した場合には、一刻も早く病院に行き、治療をスタートすることが大切となるのです。 アルテプラーゼ静注療法は、発症から 4. 5 時間以内に治療可能な虚血性脳血管障害患者に対して行 う【エビデンスレベル Ia, 推奨グレード A】。 発症後 4. 5 時間以内であっても、治療開始が早いほど良好な転帰が期待できる。 このため、患者が来院した後、少しでも早く(遅くとも1時間以内に)アルテプラーゼ静注療法を始めることが望ましい 出典: こうした薬物療法に加え、アテローム脳梗塞の程度によっては、バイパス手術や頸動脈剥離術などの外科的治療が用いられることもあります。 もし起きてしまったら…後遺症などの心配はある? アテローム血栓性梗塞は、発症初期には症状が軽かったとしても、その後進行し重篤な症状に陥ることの多い脳梗塞です。 動脈硬化が原因として引き起こされるため、心筋梗塞・歌詞閉塞性動脈硬化症などが合併することもあると言われています。 発症後の回復には早期治療開始が大切であることは、先程ご紹介した通りです。 万が一発症した場合、心原性脳塞栓症と同じく、治療開始が遅れれば後遺症が残るリスクは、最悪の場合命を落とすことも。 再発を繰り返してしまえば、後遺症が起こる確率は高くなり、言語障害や運動障害、感染症リスクの増大なども高まります。 再発予防のためには、血圧コントロールや生活習慣の改善、肥満の改善なども非常に大切です。 再発予防のために、血液を固まりにくくするお薬が処方されることも多く、再発予防のためにはきちんとこうした薬を服用することも大切です。 アテローム血栓性梗塞の脳梗塞のうちに占める割合 アテローム血栓性梗塞は脳梗塞の全体の 30%程度の割合。 近年は別ページで紹介している ラクナ梗塞とも大きな差がないほどのシェアを占めています。 情報参照元: 情報参照元:.

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