昔話かぐや姫。 竹取物語

かぐやひめ <福娘童話集 きょうの日本昔話>

昔話かぐや姫

かぐや姫 かぐや姫 むかし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでおり、おじいさんは竹を切ってかごやざるを作って暮らしていました。 ある日のこと、 いつものように竹林に行くと、光っている竹が一本ありました。 「おや、あの竹はどうしたんだろう。 ぴかぴか光っているぞ」 切ってみると何と女の赤ん坊が入っており、おじいさんは、その女の子を家につれて帰りました。 おじいさんとおばあさんには子供がなかったので「かぐや姫」と名づけて大切に育てました。 それからというもの竹を切りに行く度に、おじいさんは竹の中にお金を見つけお金持ちになりました。 赤ん坊はすくすくと育ち、とても美しい娘になりました。 そのうつくしさを耳にして至る所から結婚を申し込みにたくさんの若者がやって来ましたが、かぐや姫は興味を示しませんでした。 いつも物思いにふけり空を見上げていました。 おじいさんは若者の求婚を無視することもできなかったので、不思議な宝物を持ってきた者にかぐや姫をやることにしました。 数人の若者が宝物をもってきましたが、かぐや姫はすぐに偽物と見破ってしまいました。 かぐや姫は月を見るたびに悲しそうな顔をしていました。 「どうしてそんなに悲しそうな顔をしているのですか。 」 とおじいさんがかぐや姫にたずねると、 「本当は私は月からきたものです。 もうすぐ月からおむかえがきて、月に帰らなければなりません。 やさしいおじいさんとおばあさんとお別れするのが悲しいのです。 」 「そんな馬鹿な。 」とおじいさんは戸惑いました。 明日がその日です。 おじいさんは沢山の武士をやとってかぐや姫を守ろうとしました。 おじいさんはかぐや姫を手離したくはありませんでした。 その夜、月が山の上に現れると、金色の光が光りました。 武士たちは一斉に光めがけて矢を放ちましたが、光があたると武士たちは力を失い、眠りに落ちてしまいました。 天使が明かりの中から現われ、家の上に降りてきました。 かぐや姫の手をとると空高く上がっていきました。 「おじいさん、おばあさん、長い間かわいがってくれてありがとう。 私はこれから月へ帰らなければなりません。 どうかいつまでもお元気で。 さようなら」 かぐや姫は、おじいさんとおばあさんにお別れをいうと、天にのぼっていきました。 かぐや姫.

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かぐや姫 童話

昔話かぐや姫

おじいさんの仕事は、山で取って来た竹でカゴやザルを作る事です。 ある日の事、おじいさんが山へ行くと、一本の竹の根本がぼんやりと光り輝いてました。 「おや? 何と不思議な竹だろう」 おじいさんは、その光る竹を切ってみました。 「光る女の子とは・・・。 きっとこの子は、天からの授かり物に違いない」 子どものいないおじいさんは、大喜びでその女の子を家に連れて帰りました。 そして、おじいさんが連れて帰った女の子を見て、おばあさんも大喜びです。 「まあ、まあ。 なんて可愛い女の子でしょう。 おじいさんの言う通り、この子は天からの授かり物に違いありませんわ」 おじいさんとおばあさんは、その女の子を自分の子どもとして大切に育てる事にしました。 女の子が家にやって来た次の日から、不思議な事におじいさんが竹を取りに行くと、竹の中に黄金がぎっしりつまっている事が何度もあったのです。 おかげでおじいさんの家は、たちまち大金持ちになりました。 また不思議な事に、あの小さかった女の子はわずか三ヶ月ほどの間にすくすくと育って、それはそれは美しい娘になったのです。 大きくなった娘は、見る者を何ともいえないかぐわしい香りで包んで、その心をとてもおだやかにしてくれました。 そしてどんなに暗いところにいても夜空の月がはっきりと見えるように、体からあわい光を発していました。 そこでその娘は、『あわくゆらめく様に光り輝くお姫さま』と言う意味の『かぐや姫』と名付けられたのです。 その美しく不思議なかぐや姫を、世の男たちがほうってはおきません。 多くの若者たちがおじいさんの家にやって来ては、かぐや姫をお嫁さんにしたいと言いました。 そしてその多くの若者たちの中でも特に熱心だったのが、次の五人の王子たちです。 彼らは名前を、 石作皇子 いしつくりのみこ。 車持皇子 くらもちのみこ。 阿部御主人 あべのみうし。 大伴御行 おおとものみゆき。 石上麻呂 いそのかみのまろ。 と、言いました。 みんな身分がとても高く、そしてお金持ちです。 「誰も、婿どのとしては申し分ないのだが」 選びかねたおじいさんは、かぐや姫に相談をしました。 「五人のお方は、みな、それぞれに立派なお方たちじゃ。 お前は、どのお方がいいのかね?」 するとかぐや姫は、こう答えました。 「今からわたくしの言う、世にもめずらしい宝物を探して持って来たお方のところへ、お嫁に行きたいと思います。 その宝物とは・・・」 話を聞いたおじいさんは、五人の王子たちにかぐや姫の言葉を伝えました。 「かぐやは、こう申しております。 大伴御行 おおとものみゆき どのには、《竜の持っている玉》を。 それぞれ、お持ちいただきたいと」 それを聞いた五人の王子たちは、思わず目を見張りました。 「何という、難しい注文だ」 「どれも、簡単に手に入る品物ではないぞ」 しかしそれらの宝物を持って行かないと、かぐや姫をお嫁にする事が出来ません。 そこで五人の王子たちは、それらの宝物を探すために帰って行きました。 「天竺へ行って、《仏の御石の鉢》を手に入れました」 石作皇子 いしつくりのみこ が偽物の鉢を差し出すと、かぐや姫は布でその鉢をみがいて、 「《仏の御石の鉢》は、みがけばみがくほど光り輝く鉢です。 これは、《仏の御石の鉢》ではありません」 と、偽物である事を見破りました。 車持皇子 くらもちのみこ も蓬莱山 ほうらいさん には行かず、たくさんの腕の良い職人を集めて見事な玉の枝を作らせました。 そしていかにも、蓬莱山から帰って来たと見せかけて、 「苦労しましたが、蓬莱山から《玉の枝》を持ち帰りました」 と、言ったのです。 偽物ですが見事な出来ばえに、かぐや姫も言葉をなくして見つめていると、そこへたくさんの男たちが現れました。 彼らは、この玉の枝を作った職人たちです。 「車持の皇子どの。 《玉の枝》をお作りしたお金を、早く払ってください」 「こ、これ! こんなところで何を言う」 玉の枝が偽物だとばれた車持皇子 くらもちのみこ は、はずかしそうにかぐや姫の家から逃げて行きました。 阿部御主人 あべのみうし も、もろこしには行かずに、もろこしからやって来た商人から高いお金で《火ネズミの裘 かわごろも 》を買いました。 「もろこし中を探し回って、やっと手に入れる事が出来ました」 するとかぐや姫は、一目見て言いました。 「見事なかわごろもですが、本物なら火に入れても燃えないはずですよ」 「はい。 さっそく、火に入れてみましょう」 阿部御主人 あべのみうし は自信たっぷりに火の中へ《火ネズミの裘》を入れましたが、偽物の裘は簡単に燃えてしまいました。 「もろこしの商人は、よくもわしをだましたな!」 阿部御主人 あべのみうし は、怒りながら帰って行きました。 四番目の大伴御行 おおとものみゆき は、《竜の持っている玉》を手に入れようと竜を探して航海に出ました。 ところが、ものすごいあらしに出会って、乗っている船が沈みそうになったのです。 王子は、嵐に向かって祈りました。 「竜神さま。 どうか、お助けください。 わたしがあなたの玉を欲しがるから、あなたが怒って暴れておられるのなら、もう二度と玉が欲しいなどと申しません。 どうかこの嵐を、おしずめください」 するとすぐに嵐がやんで、王子は何とか都へ帰る事が出来ました。 でも《竜の持っている玉》を手に入れる事が出来なかったので、それっきりかぐや姫のところへは現れませんでした。 最後の石上麻呂 いそのかみのまろ は、屋敷ののき先のつばめの巣の中に光り輝く固まりがあるのを見つけると、さっそくやぐらを組ませて、やぐらの上からつるしたカゴに乗ってつばめの巣に手を入れました。 「あったぞ。 つばめの《子安貝》があったぞ。 これでかぐや姫は、わしの妻だ」 しかし、あまりのうれしさにカゴをゆらしてしまったので、カゴをつるしたひもがぷつんと切れてしまいました。 高いところから地面に落ちた王子は、腰の骨を折る大けがです。 しかも《子安貝》と思っていたのは、ただのつばめのふんだったのです。 石上麻呂 いそのかみのまろ はがっかりして、そのまま病気になってしまいました。 こうして五人の王子たちは、誰一人、かぐや姫をお嫁にする事は出来ませんでした。 そしてかぐや姫の美しさに心を奪われた帝が、かぐや姫を宮廷に迎えると言ったのです。 帝と言えば、この日本で一番偉いお方です。 おじいさんとおばあさんは大喜びですが、かぐや姫は宮廷に行くのを断りました。 帝の力を持ってすれば無理矢理にでもかぐや姫を宮廷に迎える事は可能でしたが、帝はとても心優しいお方だったので、無理にかぐや姫を迎えようとはせずに、かぐや姫とは和歌を取り交わす関係となりました。 かぐや姫が帝と和歌を交わす関係になってから三年の月日がたった頃、かぐや姫は月を見ては涙を流すようになりました。 心配したおじいさんとおばあさんが、かぐや姫にたずねました。 「何がそんなに、悲しいのだね」 「心配事でもあるなら、わたしたちに話してごらん」 しかしかぐや姫は何も言わず、光の玉のような涙をはらはらと流すばかりでした。 そんなある夜、かぐや姫はおじいさんとおばあさんに、泣いているわけを話しました。 「お父さま、お母さま。 実はわたくしは、人間の世界の者ではありません。 わたくしは、あそこで光り輝く月の都の者です。 今度の十五夜に月の都から迎えが来るので、わたくしは月の都に帰らなければなりません。 それが悲しくて、泣いているのです」 「なんと! ・・・しかし大丈夫。 かぐや姫はわしらの大切な娘じゃ。 必ず守ってやるから」 そこでおじいさんとおばあさんは帝にお願いをして、月の都から来る迎えを追い返す事にしたのです。 十五夜の夜、帝はかぐや姫を守るために、二千人の軍勢を送りました。 二千人の軍勢は地上に千人、かぐや姫の屋敷の屋根に千人が並び、弓や槍をかまえて月の都から来る迎えを待ちました。 やがて月が明るさを増し、空がま昼の様に明るくなりました。 すると雲に乗った月の都の迎えたちが、ゆっくりとゆっくりとかぐや姫の屋敷へとやってきたのです。 「姫を守れ! あの者たちを追い返すのだ!」 二千人の軍勢たちは弓や槍で月の都の迎えを追い返そうとしましたが、どうした事か軍勢の体が石の様に動かなくなってしまったのです。 中には力をふり絞って弓矢を放った者もいましたが、弓矢は月の都の迎えに近づくと大きくそれてしまいます。 月の都の迎えは屋敷の上空でとまると、おじいさんにこう言いました。 「竹取りのおきなよ。 姫を迎えに来ました。 さあ、姫をお渡しなさい」 おじいさんとおばあさんは、かぐや姫の手を力一杯にぎりしめましたが、でもその手から力がすーっと抜けてしまいました。 かぐや姫は静かに庭に出ると、いつの間にか美しい天女の羽衣を身にまとっていました。 「お父さま、お母さま、これでお別れでございます。 これからは月を見るたびに、わたくしの事を思い出してください。 そしてこれを、帝にお渡しください」 そう言ってかぐや姫は、おじいさんとおばあさんに不老不死の薬と手紙を渡しました。 そしてかぐや姫は天女の羽衣で月の都のお迎えたちのところへ行くと、そのままお迎えたちと一緒にゆっくりと夜空へのぼって行き、月の光の中に消えてしまいました。 それから数日後、かぐや姫の手紙と不老不死の薬を受け取った帝は手紙を読んでひどく悲しみ、何日も何日も何も食べませんでした。 やがて帝は、大臣たちを呼び寄せると、 「かぐや姫が帰って行った、天に一番近い山は何か?」 と、たずねました。 「しかし、その山はあまりにも高く、なみの者が登れる山ではありません」 「そうか。 「よろしいのですか?」 たずねる大臣に、帝はこんな歌で答えました。 そして大臣が富士山の山頂で焼いた不老不死の薬が煙となって、かぐや姫のいる天へと昇っていきました。 投稿参加希望は、メールをお送りください。 投稿参加希望は、メールをお送りください。 MOOOON」さんの投稿作品。 日本昔話を、ゆっくりの解説でずんちゃんとささらちゃんが学んでいくシリーズ。 きょうの日本昔話 ミニカレンダー 10月 日 月 火 水 木 金 土 福娘のサイト 366日への旅 福娘童話集 女の子応援サイト -さくら- 子どもの病気相談所 世界60秒巡り.

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かぐや姫のあらすじと教訓!お金では買えないもの。

昔話かぐや姫

月から来た絶世の美女、竹から生まれたかぐや姫のお話しは誰でも知っている今でも語り継がれる昔話です。 このかぐや姫が実話だったとしたら。。 最近では携帯会社のCMの中でも「かぐちゃん」として親しまれているかぐや姫。 2013年11月23日にはスタジオジブリで高畑勲監督が制作し「かぐや姫の物語」として映画が公開されるなど、美しく親しみやすいキャラクターのかぐや姫。 竹林の中の竹から光り輝き誕生し、赤ちゃんから急激に大人に成長し、最後は月に帰ってしまうという平安時代のお話しにも関わらず、 SFの要素を多く含んだストーリーのかぐや姫という昔話。 現代の私たちまでも心を惹きつけられるこのかぐや姫のお話しですが、どうやらただの昔話では終わらない秘密が隠されていました。 今日は、かぐや姫に隠された謎と実話への疑問をひも解いていきたいと思います。 それ位しか認識がなかった私ですが、きちんと調べてみるともっとどうやら奥が深い話だという事が分かったのです。 著者 かぐや姫の成り立ちについて そもそもがこの物語は、平安時代の作品で、 作者も不明であり、日本最古の物語といわれています。 「源氏物語」の作者の紫式部も「物語ので出で来はじめの祖(おや)となる竹取の翁」と言っているのです。 題名も現代では 「かぐや姫」として慣れ親しんでいますが、「竹取物語」という言われ方もするので、そちらが正式な題名かと思いきや、なんとこちらも通称名で正式な題名ではないのです。 平安時代には「竹取の翁」「かぐや姫の物語」• 鎌倉時代には「竹取」「たけとり」• 室町時代には「竹取翁」 というように、時代によって題名の呼び名も違い、作品の原本も実は見つかっておらず、室町時代の初期に後光厳天皇によって写本されたと思われる物が最古のものといわれており、 誰がいつ書いたのかすら分からない物語というだけでもかなりの謎を含んでいるのです。 かぐや姫の本当のあらすじ では、かぐや姫の本当の物語はどんなお話しなのでしょうか。 では私が簡単に説明したいと思います。 バケオ むかしむかし、竹取の翁と呼ばれる竹を取って生計を立てているおじいさんがおりました。 名はさぬきの造といい妻と一緒に暮らしていたのです。 ある日翁は竹林の中に黄金に光る竹を見つけ、その竹を切ってみると竹の中には三寸(約9㎝)ほどのこの上なく可愛い小さな女の赤ちゃんが出てきたではありませんか。 早速翁はその女の赤ちゃんを連れて帰り、おばあさんと一緒に自分たちで育てることにしたのです。 連れて帰ったその赤ん坊は、なんと3ヵ月で大人の女性に成長し、この世の者とは思えぬほどの美しい女性に成長し「なよ竹のかぐや姫」と名付けられたのでした。 美しく成長したかぐや姫の噂はたちまち世間に広まり、かぐや姫をひと目見たいそして結婚したいと世の男性が大勢押し掛けたのですが、 結局最後まで熱心だった5人の貴公子にかぐや姫は結婚の条件を言い渡すのでした。 それは、昔話で語り継がれているような現実的ではない物をかぐや姫の所まで持って来た者だけに、結婚の権利を与えるという無理難題で決してクリアすることなど出来ない条件だったのです。 しかし、どうしても結婚をしたいと願う貴公子たちはそれぞれ知恵を絞りに絞りました。 ある者はかぐや姫に偽物を作って差し出し• ある者は騙されて偽物を大金をはたいて買い求めかぐや姫に差し出し• ある者は自らの命を落とし• ある者はケガをしたり と、 誰一人としてかぐや姫から提示された品物を持ってきた者はいなかったのです。 そんな様子が帝にも伝わり、帝は狩りに行く途中にアポなしでかぐや姫の自宅を訪問したのです。 しかし、かぐや姫は一瞬にして光をはなち姿を消してしまいました。 帝はかぐや姫はこの世の者ではない事をここで悟のですが、より一層素晴らしい女性だと思うようになり、想いを募らせた帝は、 かぐや姫といつの間にか3年にも渡り和歌を詠み交わす仲になっていたのでした。 帝と和歌を交わし合った3年目の8月の夜、かぐや姫は月を眺めては涙を流すのでした。 心配した翁がどうしたのかとかぐや姫に尋ねると、かぐや姫は 「自分はこの国の人ではなく、月の都の人なのです。 十五日には月に帰らなくてはならない。 ほんの少しいるつもりでこの国にやって来たのに、この国ではこんなに長居をしてしまった。 お暇をいただきます。 」 と言ったのです。 今まで大切に育ててきた美しい自慢の娘、かぐや姫が月に帰ってしまうと聞いた翁は、ビックリし帝に相談し何としてでもかぐや姫の月への帰還を阻止しなければと、勇ましい軍勢を送ることとなり、翁の家の周りには二千人もの兵士が取り囲んだのでした。 しかし、月からのお迎えが到着すると、兵士たちはその光り輝くお迎えの人たちに見とれてしまい、手にも力が入らず戦う気力を失ってしまったのです。 月に帰ろうとするかぐや姫を、翁は悲しくて泣き伏してしまい直視する事も出来ないくらいでした。 また 傷心の帝にはに手紙と天の羽衣と、不老不死の薬を形見として置いて行ったのです。 天の羽衣を羽織ったかぐや姫は、翁たちとの今までの生活の記憶を一切消して、月に帰ってしまったのでした。 かぐや姫が月に帰った後、帝は手紙を読み酷く悲しみ 「かぐや姫がいない今となっては、この不老不死の薬もいらない」 といい、不老不死の薬と手紙を天に最も近い駿河の国の山で焼くように命ずるのでした。 その由緒を謹で受け 「士(つわもの)らを大勢連れて、不死薬を焼きに山に登った」ことから、この山を「ふじ山」と名付けられ、今でもその燃やした煙は立ち上っている(火山)と言われているのです。 えっ!かぐや姫ってこんなお話しでしたっけ?? レベッカ かぐや姫に求婚した5人の人物像 かぐや姫の物語はその美しさ故に、 5人の男や帝を翻弄し散々手玉にとったあげく、最後は無残にもその記憶を消して月に帰っていくというかなりのドSっぷりを振りまくかぐや姫という宇宙人のお話しでした、とでもいいましょうか。 しかし、 この5人の貴公子については実在した人物だったのではと言われているのです。 先のあらすじでも紹介したように、この5人にはかぐや姫との結婚を条件に、物語上の品物や外国の品など到底取り寄せることが出来ないであろう物を、かぐや姫の元まで持ってくる事が出来た者だけ結婚できるという無理難題を出したのです。 5人の貴公子と命じられた品物 石作皇子・・・仏の御石の鉢 車持皇子・・・蓬莱の玉の枝 右大臣阿部御主人・・・火鼠の裘 大納言大伴御行・・・龍の首の珠 中納言石上麻呂・・・燕が産んだ子安貝 石作皇子と仏の御石の鉢について 石作皇子という名の人物はいなかったのですが、 こちらは実在の人物がモデルになっていて、多治比真人嶋という人物で、文武天皇の三代に仕えた貴族、官人とされています。 命じられた品物の「仏の御石の鉢」ですが、仏様の石の器で、 インドに1つしかないといわれている高級品でした。 石作皇子は仏の御石をインドに見つけに行くと言って3年もの間国内をうろついたあげく、奈良県の山寺にあった石鉢を持って行きかぐや姫に差し出したのです。 これをあっさりと嘘であると見破ったかぐや姫でしたが、鉢を捨ててもなお言い寄って来たことから、おもい嘆くことを「はぢを捨てる」というようになったのだとか。 車持皇子と蓬莱の玉の枝について 車持皇子という名の人物も実在はしなかったものの、こちらも実在のモデルが存在します。 車持皇子は藤原不比等という人物で奈良時代の政治家で鎌足の第二子といわれています。 5人の中では一番卑怯で姑息な手を使った奴として扱われています。 命じられた品物の「蓬莱の玉の枝」ですが、 根が銀で出来ていて、茎が金、実が真珠の木の枝というこの世にはまず存在しないであろう代物でした。 車持皇子は「蓬莱の玉の枝」を探そうともせずに、一流の職人を雇い「蓬莱の玉の枝」を作らせたのでした。 それは見事な出来栄えで、かぐや姫も騙されそうになったのですが、そこに雇われた職人たちが押しかけて「報酬が未払いだ」と訴えたために、こちらも嘘がばれてしまったのです。 右大臣阿部御主人と火鼠の裘について 阿部御主人は実在の人物です。 飛鳥時代の人物で大海人皇子の功臣で、天武天皇時代から政治に携わっていて、晩年には右大臣となっています。 命じられた品の「火鼠の裘」ですが、 火鼠の皮で作られた布でこちらは中国製という今で言う外国製のブランド品です。 本来、火鼠の皮で作った布は燃やしても燃えないのですが、阿部御主人は唐の商人から大金を払って「火鼠の裘」を購入し、かぐや姫の目の前に差し出したのですが、その「火鼠の裘」をかぐや姫が燃やすと燃えてしまったのです。 これで贋作だとわかったのですが、実は阿部御主人自身も騙されてしまったのですね。 大納言大伴御行と龍の首の珠について 大納言大伴御行という人物も実在した人物です。 飛鳥時代中期から後期にかけての貴族で右大臣だった大伴長徳の息子でした。 命じられた品の「龍の首の珠」 龍の首元に光る珠の事で、天にまで昇る龍の首元に光る珠などとても危険で取りになど行けません。 しかし、周りの反対を押し切り大納言大伴御行は取りに行くのです。 そして船で海に出るが、龍の怒りにふれ海は嵐になります。 更に重病にかかり、両目はスモモのように大きく腫れて命からがら帰って来た後に「かぐや姫という性悪女に殺されかけた」とののしり、二度とかぐや姫の前に姿を現さなかったのでした。 中納言石上麻呂と燕が産んだ子安貝について 中納言石上麻呂という人物もまた実在の人物です。 飛鳥時代から奈良時代にかけての公卿で壬申の乱で大友皇子(弘文天皇)側につき皇子の自殺まで従い、晩年は太政官の最高位者であったとされています。 命じられた品の「燕が産んだ子安貝」ですが、 燕が卵を産むときに一緒に産むとされている子安貝ですが、誰もその貝を見た者はありませんでした。 燕の巣に近づき燕が卵を産むタイミングをいつかいつかと待ちわびて、やっと燕の巣の中で何かをつかんだ中納言石上麻呂。 自分を降ろすようにと命じた家来が縄を引いたところ、縄が途中で切れてしまい中納言石上麻呂は真っ逆さまに落ちてしまいます。 手を開いてみると子安貝だと思ってつかんだ物は、なんと燕のフン。 落ちた拍子で骨折もした中納言石上麻呂を気の毒と思い、かぐや姫は中納言石上麻呂に手紙をしたためますが、中納言石上麻呂はその返事を書いた後、息絶えてしまったのです。 なんと唯一の死人となってしまったのです。 5人の結末からうかがえる事 かぐや姫とどうしても結婚したいと願い、嘘やズルをしたり、騙されたり、ケガをしたり、命を落としてしまったりと、散々な目にあった5人の貴公子たち。 この5人の結末には当時の時代背景や政治的な意味合いが込められているのです。 当時の政権は藤原氏がにぎっていました。 作者は不明とされていますが、ここまで物語を文字として残していることから、庶民ではなく上流階級の人物で、物書きができ、貴族の情報も容易に入手、和歌などもたしなみ紙を手に入れられる環境にあった男性ではないかと考えられています。 そんな環境に身を置きながら、作者は当時の政権、貴族階級への痛烈な批判を持っていたことが伺えます。 直接の政権批判などはできるわけもなく、この物語に替えて 5人の金持ちの浅ましさや、結婚に対する考えなどを表現したのかもしれません。 かぐや姫が犯した過ち そもそもなぜ月の住人だったかぐや姫は地球に舞い降りてきたのでしょう? それは、 月で過ちを犯してしまった事に対しての「刑罰」を受けるために地球に来たのです。 これは原作で月からお迎えに来た使者が翁に話しています。 「かぐや姫は月で罪を犯したために、はじめは僅かな期間と言うつもりで卑しいお前の所に降ろしたが、長い月日の間に黄金を賜りお前は裕福になった。 刑罰の期間が過ぎたので迎えに来たのだ」 そう、かぐや姫もまた月で罪を犯していたのです。 その罪とは、3年もの間文通していた帝からも求婚されたが、こちらも断っているのですが、帝との別れの場面でかぐや姫が帝に話した言葉に隠されています。 「(帝の想いを受けなかったのは)月の世界で犯した罪が身にしみついていたから」 つまりは、今で言う 「不倫」という罪をかぐや姫は月で犯して罰せられたのです。 月にいた時と同じように再び「不倫」という同じ罪を犯したくないという思いから帝の求婚を断ったのです。 月で犯した罪も当時は重罪だったのでしょうが、かぐや姫が地球で多くの男性を翻弄し、死人まで出させるような事をした事も、それはまた別の意味で罪深いと私は思うのですが。。 かぐや姫ゆかりの地 全国にはかぐや姫のゆかりの地がいくつかあるんです。 代表的な場所をあげてみましょう。 かぐや姫ゆかりの地 静岡県富士市・・・物語の最後に富士山が登場しますが、実はかぐや姫は月に帰ったのではなく、富士山に登って消えたという富士市の伝説があるのです。 奈良県北葛城郡広陵町・・・かぐや姫の養父の翁は「讃岐の造(さぬきのみやつこ)」と呼ばれていることから、舞台は大和国広瀬郡散吉(さぬき)郷ではないかと言われていて、広陵町には讃岐神社があります。 京都府向日市・・・孟宗竹が多く美しい竹林の町から、想いを馳せて「かぐや姫の町づくり」を始めた経緯があります。 この他にもいくつかゆかりの地はあるようですが、時代が移り変わっても人の心を惹きつける物語だからこそ、このようにいくつものゆかりの地が存在するのかもしれませんね。 まとめ かぐや姫のあらすじから、登場人物まで見てきましたが、 特に5人の貴公子は実在する人物が用いられ、当時の時代背景や政治的な要素を含んでいる事から、実話なのかと思われる原因なのかもしれません。 また、月から来た絶世の美女という平安時代なのにSFストーリーな所もミステリアスで、もしかしたら平安時代は月からの使者が来ていたのかもしれないというロマンを掻き立てられることから実話だったらいいな、実話なのではと思うところなのだと思います。 今回私がかぐや姫について調べてみて、正直かぐや姫に対して今まで抱いていた可憐でミステリアスなイメージがかなり覆された結果になりました。 一般的に、かぐや姫はラブロマンス的な扱いを受けているお話しのように思っていましたが、 恋愛というよりは、政治を批判した風刺作品の方が色濃いという事と、女の怖さを表現した作品ではないかという結論に達しました。 あなたはどのように感じましたか? それでは、最後までお読み頂きありがとうございました!.

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